昨今、地球温暖化問題が深刻化し、特にCo2削減については各産業共に急務として取り組まれているところです。
私達建設業界は、社会の礎となる公共物、インフラ整備、また民間工事等においても現代社会には必要不可欠な業種でもありますが、周知のとおり非常に環境負荷の高い業種でもあります。                                
こうした中で、大幅にCo2削減、作業環境の向上、ひいては建設業界のイメージアップを同時に達成できる手段として私たちは建設機械にBDF(バイオディーゼル燃料)を使用する有用性をいち早く見出し、誰でも安心して使用できる術を探って参りました。
弊社だけでは微力な一歩ですが、今後業界を通じて大きな一歩となることを確信しております。

BDF(Bio Diesel Fuel)とは?

BDFとは植物から摂れる油分を原料としメタノールと反応させて化学的に精製された燃料の総称です。
日本では大豆等の食物からではなく使用済み天ぷら油を原料とするものが一般的です。

環境負荷の低減

石油等の化石燃料は大気中の二酸化炭素量を増やす一方ですが、二酸化炭素を吸収して成長する植物から作られたBDFは『植物の成長過程で吸収する二酸化炭素量=燃焼によって発生する二酸化炭素量』とされるため、
二酸化炭素の排出量はゼロカウントとされます。
このように二酸化炭素の放出と吸収が相殺されている状態をカーボンニュートラルといいます。
化石燃料の軽油をバイオディーゼル燃料に代替することによって、地球温暖化を防ぐ一助となります。

BDF仕様重機

弊社では同業他社に先駆けて2010年より建設機械へのBDF使用を試みて参りました。
排気ガスの黒煙濃度等の計測を行い、オフロード法等、環境基準への遵法性を守りながら使用しています。

Co2削減効果

これらの重機に延べ220,056LものBDFを使用して参りました。(2024年3月現在)
軽油の排出係数2.58kg/Lに換算すると567,747kgものCo2削減効果が得られます。(カーボンニュートラル)

現在、リース機械と一部社用車にはB5(軽油にBDFを5%ブレンド)を使用し、これらを合わせると577,455kgのCo2削減となります。
また、BDFは軽油よりも黒煙が減少しますので、工事現場周辺の環境負荷低減にも繋がっています。

建設機械へのBDF使用における先進性とCo2削減効果が認められ、各方面より表彰頂きました。

鹿島建設株式会社 改善事例全国発表会 社長賞
京都環境賞 特別賞 バイオマス功労賞受賞